私とピアノ

私とピアノとの出会いは5歳の時。今で言う「幼稚園の課外授業」のようなものとして、ピアノ教室が発足するタイミングだったようです。園庭で遊んでいた私は、「これからピアノを弾いてみたい方はいますか。」との先生の問いかけに、「はい!」と迷わず手を挙げました。きょうだいが弾いていたということもあり、ある程度の興味があったのかもしれません。片手で音を出す、という初歩的な課題ではありましたが、すぐに弾けたことが非常に嬉しかったことを覚えています。また、曲が完成した時に「好きな絵を描いてあげましょう。」と先生がキリンの絵を描いて下さったことも印象に残っています。
徐々に難しくなっていくテキスト、新しく登場する音符に日々、興味津々でした。その後は写譜や作曲にも取り組み、ピアノを弾かない日、ピアノのことを考えない日はありませんでした。周囲が女の子ばかりで冷やかされても、ピアノを弾くことをやめようと思ったことはこれまでに一度もありません。私にとってピアノの前は最も落ち着ける場所であり、ピアノは私の心通う友でありながら自らを映す鏡のようでもあります。
「人馬一体」という言葉がありますが、騎馬民族が愛馬にまたがって意のままに草原を駆けるように、私はピアノを通して私の心を表現し、解放し、広い世界を自由に駆けめぐることができるように感じています。

長野県長野市出身。桐朋学園大学音楽学部、オーストリアのザルツブルグ大学モーツァルテウム音楽院を経て、2006年同大学院演奏学科コースを最高位で修了。2009年、東京文化会館で日本演奏連盟の「演連コンサート」でデビュー。同年11月には、サントリーホールでのソロリサイタルを行う。2012年、長野、東京の2会場にて「展覧会の絵」のプログラムによるソロリサイタルを行い、好評を得る。2010年度国際芸術連盟音楽賞受賞。これまでにピアノを山本昇、池本純子、篠井寧子、園田高広、M.クリスト、P.ラング、H.ライグラフ、三木裕子の各氏に師事。現在、桐朋学園大学音楽学学部ピアノ科及びソルフェージュ科非常勤講師。日本演奏連盟会員。
2010年より毎年好評をいただいている「まどろみコンサート」をCD化したものです。そのコンサートの中から久保田千裕が選んだ曲を中心に、さらに新しい癒しの曲目を入れながらご家庭でもまどろみコンサートを楽しめるような選曲になっています。
久保田千裕 待望のファーストアルバム 心に染み入るフレッシュな音色。 ブリリアントなタッチによる 新しいモーツァルトの世界。